2014年7月19日土曜日
ビールの好き嫌いについて
自分自身の好き嫌いが説明できる,私はそのような状況は好ましいと考えています.
それはある意味人が自由な状態,私はそれを願ってやみません.
人の五感の一つ,味覚には成長段階がある,と高校の時にとある先生に教わりました.
つまり,甘みから始まる,5つの基本の味に対して違いや味わいを感じるには味覚そのものの成長が必要であると言うことです.
wikipedia:味覚
甘味は乳幼児から分かる,基本的かつ単純な味で,苦味の区別が付き,なおかつそれを楽しめるのは味覚上の十分な経験を積んだ大人と言うことになります.
簡単に言えば,子供にはコーヒーという苦いだけの飲み物をなぜ大人が好きこのんで呑んでいるのかは理解が出来ない,そんなところでしょうか.
さて,ここ2,3年,ビールに対する嗜好の広がりが顕著となり,地ビールや海外ビールを楽しむ人が増えている現象があります.
私としてはこれはとても喜ばしいことでして,のどごしのみで楽しまれていたビールがついにその「味」で楽しまれるようになった証拠なのです.
しかも,ビールと言えばホップが効いているので基本必ず「苦味」があります.
ブームとなっているからには,この「苦味」すら楽しんでいる人がいる,これは私にとってはとてもうれしいことなのです.
なにより,頑張っている国内の地ビールメーカー各社が存続できる.
(加えてまじめに「ビール」を作ってきたサントリーさんが認められる)
ビールの好みについて話すことが出来る人が増える事も,私にとってはうれしいことです.
今までは大手メーカーがつくる似たような味のビールばかりでした.
しかしそれぞれがそれぞれの味覚に従って,「私はこれが好き」
と言え,他の人がそれを認め,試すことが出来る,その自由な状態が私にはとても好ましく思えます.
そのような話が出来る事はその人をより深く知る助けになり,その人をより身近に感じることができるからです.
しかも,その「好き」の一言が,世界のどこかでその飲み物を作っている人たちに力を与えます.
その一言が他の人に,「その好き」と言うものは一体どんなものなんだろう,という広がりも与えます.
もちろん,人それぞれが「おいしい」,と感じるその味はそれこそ十人十色であり,誰もそれについて否定をすることは出来ません.
「ビールは苦いから嫌」
それも尊重すべき意見ですので,私は「甘味しか分からないお子様味覚の人はダメだ」
などという主張は断じてしません.
広い世界にはフルーツビール,スイーツビールという苦味が少ないものもあるのです.
「甘味しか分からないお子様味覚の人はダメだ」などという代わりに私は,その様なビールを紹介したいと考えます.
きっとビールというものの固定観念が変わるから,そこから味覚の広がりが始まるであろうからです.
かくいう私も,ビールについて深く知れば知るほど,苦手だった日本酒を好きになる事が出来ました.
ビールの味について好き嫌いを言えることが日本酒の好き嫌い,つまり味の識別が出来ることに繋がったのです.
そして,様々なアルコール系飲料へと広がっていき,現在に至ります.
ビールを皮切りに,皆さんが自分の好きな飲み物(食べ物その他)に巡り会う事が出来るよう,願ってやみません.
お気軽に声をかけて頂ければ,出来るだけのお手伝いをさせていただくのは,私の望むところです.
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