2015年7月27日月曜日

その他欲求

 欲求シリーズ3発目にしてネタ切れ.
 もともと私は車の運転が苦にならない方…というより好きな方です.
 とはいっても渋滞している道を延々トロトロ行くのは苦手(得意な方はいないと思いますが)
 近頃あまり車で出かけていないので,うずうずと運転の虫が騒いでいました.
(現在の住居は車がなくても生活できる場所なので,勢い乗らなくなってしまう)
 今回の自然に触れ合う,には地図を頼りに行った事のない道を走る,という小さな冒険(?)も含まれていました.
 えーと,カーナビはもちろん装備しています.
 ですが,ルート構築は自分で地図を見ながらルートを作り,その上でカーナビへ反映させています.
 (ホンダさん,インターナビというものを作ってくれてありがとう!)
 平地を離れてから足柄峠は片側1車線から1.5車線,足柄峠から小山町の足柄駅までは1.5~1車線という道です.
 ポーラ美術館から湖尻峠を抜けて裾野側へ降りる道は1から2車線の狭さ.
 飛ばすようなテクニックはなく,そのような車ではないので安全運転ですが,山道をうねうね進むのも車との一体感が感じられて楽しく,十分堪能させていただきました.
店先ではうなぎが泳ぐ

 この日は土用の丑の日.ここまできてうなぎで有名な三島に寄らずに帰れまい,ということでしたが,有名なお店はとても高い!
 で,検索していた問屋さん経営のうなぎ処京丸さんへ.
 三島ではなく,おなじみの沼津港でしたが,お昼のランチ1280円でうな丼が食べられるのは,文字通り「有り難い」ことです.
 午前中に運動していたので,あっという間に完食してしまいました.
ご馳走様でした
お昼も過ぎていたためか店内は思いのほか空いていましたが,地元の方は駐車場に臨時で立てられたテントで予約分を引き取っていくようで,駐車場の出入りが確認できました.

 おなかが一杯になったところで,最後の目的地,三島大社へ.
 高校生だったとき,仲間内で自転車ツーリングで訪れたのですが,時間が遅くなって参拝できずに去ってから早28年.
 へとへとになってたどり着き,目の前のうなぎやさんで二人でひとつのうな丼を食べた思い出がよみがえりました.
 ノスタルジーに浸りながら改めて参拝.
 広い敷地で,それぞれの建物も風格があり,さすがに伊豆の国一宮,歴史のある神社でした.
 御朱印を戴き,箱根峠を越えて帰宅しました.
 当分車はいいです….



社殿

 

2015年7月26日日曜日

芸術への欲求

 金時山の登山で魂を洗濯し,温泉で体を洗濯(?)したあとは,魂に栄養を,ということで,山を超えて箱根外輪山の中に入り,ポーラ美術館で開催されているセザンヌ展に立ち寄りました.

金時神社のマサカリ
…じつはその前に,金時山の外輪山内の麓にある,金時神社にも立ち寄ったのですが,なんと誰もいらっしゃらなく,社殿内をガラス越しに覗くと何もない状態….
WEB上では金時神社の御朱印情報があったので,まさかこんな状態とは思いませんでした.
 気を取り直して,参詣を行い目的地のポーラ美術館へ.
 ポーラ美術館は森の中にある,とてもきれいな建物です.
 印象派の絵画を多数所蔵していることで有名なので一度は訪れてみたいと思っていたのですが,いかんせん観光地の中にある場所ですので,なかなか足が向きませんでした.
 今回,金時山に登ることですぐ近くまで来ましたので,訪れることができました.

やっとこれました!
正直私はセザンヌという画家に対しては有名な静物画を書いた人,ルノアールと親しかった,というぐらいの知識しかなかったため,実質じっと見ることは初めてでした.
 同時代の画家と交流があり,お互いに影響を与え合いながら画風を確立していったのは理解できますが,一度画壇から遠ざかって再び戻ってきてから人気が出たのはわかりますが,「近代画家の父」と呼ばれるようになった理由はよくわかりませんでした.
 熱狂的な愛好家でも会ったピカソが言った,というのはわかりましたが.
美しい建物(の入り口)

 美術館所蔵のルノアールやモネの絵も見てシアワセな気分で美術館を後にしました.
もう少し行きやすいといいのですが,それはあの場所であの建物で,という制約があるので仕方ないのですが.
 ちなみに,横浜美術館協力会の会員証で他よりも高い割引率にて入場することができました.
卑しい話ですが,やっぱり十分元は取れるものだ,と再確認しました.


 
 

自然への欲求

 なぜか,厳しくも美しい自然に触れたいという欲求が高まったので,山に登るか,南アルプスの近くに行き山を眺めるということを考えました.
 考えが極端なのもので,山=富士山→初心者の私が一人では無理
南アルプス=遠くから眺めるだけ,ということで,比較的近くにある山,金時山の登山を選択.

 参考にさせていただいたのはこちら.

http://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/kanko/yama/my-car_bus_taxi.html

お邪魔します
スタート地点
私は車を使って足柄峠側から出発
ゲート前まで車で行っていますので,行きは1時間程度の予想時間です.
出勤と同じ時間に家を出て,出発は7時30分でした.すでに10台ほど車が止まっており,出遅れ感があり,ちょっとあせりました.
というのも,台風の影響で南風が強く,午後に向かって大気の状態が不安定になることが予想できました.
時間が遅くなる=気温が上がる,ということで山頂がガスって何も見えない(特に富士山が見えないとイタイ)可能性が高くなるからです.
林間ルート
ゲートには金太郎さんが,お見送り(お出迎え?)

ガイドにあった通り,しばらくは足柄峠からの尾根づたいの林の中を進みます.
途中,ヤマユリや,ギボウシの花が咲いていました.
 10分も行かないうちに降りてくる人とすれ違って焦りが….

時折きつい上りもありますが,まあ普通の登り坂という感じです.
ヤマユリ(神奈川県の花)
ここは山頂へ物資を運ぶルートになっているようで,軽トラのタイヤ跡が残っていました.また,雨により土砂が流れてしまうようで,水はけのための溝や,路面維持のために石がまかれていました.
昔毎月の様にアウトドア雑誌を読んでいたころ,このような維持がどれほど大変かという記事を読んだことを思い出しました.
 さて,20分ぐらいで展望が開けてきて,夕日の滝分岐に到着.富士山の方角を見ると…もう雲が!
 進行方向を見ると金時山本体(?)が立ちふさがっています.
ギボウシの仲間
ここまでの時間から考えると,後40分で上ることになっているのですが,距離は700mとなっているということで,この先ののぼりが如何にきついかが数字からも明らかになっています.

 ここで,写真を撮ったりしてしばし休憩.
 富士山の雲のかかり方から,西のほうから湿った空気が盛んに供給されていることがはっきりわかりましたので,午後は荒れそうな予感がしました.
 予想が当たってここまでいい天気でしたので,朝早めに出て本当によかった,と天気に感謝.
 会社の人があちらで,富士登山競争に参加していることを思うと,「うげー」と思うと共に,無事と天候に恵まれたまま終了することを祈って再出発.
 この先は,急激に高度を稼ぐべく,階段階段また階段.途中アルミの階段が数回.
 休みながら上りましたが,とっても厳しかったです.
 心臓がドキドキし,滝のような大汗を流しつつ水を飲みつつ上っていきます.
立ちふさがる(?)金時山
日ごろ1万歩以上歩いている私ですが,階段はきつい.
 普段は一歩一段(右で一段,左で一段)ですが,右足で一段上ったら,左足を同じ段に乗せ,それから次の段へ足を出して足の負担軽減を図りました.
 しかも踏み出しを左右変えながらの登りです.
 前の日に雨が降っていたため,途中の岩場が滑りやすく,短時間の行程とはいえ,これはれっきとした登山.
 個人的な感じですが,ハイキングではないと思います.
雲のかかる富士山
これに比べると確かに,鎌倉アルプスはハイキング….
 靴もあえて登山用のハイカットの靴ではなく,軽登山用の短い靴でしたが,火山性のとがった岩が多いこと,傾斜がきつく足首の負担を考えるとハイカットのほうが安全と思いました.
 写真はありませんが,振り返ると,先ほど休んだところが下に見えたり,葉の間から遠くが見えますので眺めはよいと感じました.
 下りでこれが見られれば,爽快かと思いますが,いかんせん余裕がなく,写真はありません.
 また,よろけて足を踏み外すと,バランスを崩して落下してもおかしくないところが数箇所ありますので,要注意です.
実際,途中で険しさと足の心配で帰り道が心配になるくらいの傾斜でした.
 さて,建物が見えてきて金時山山頂です.
金時山山頂
お茶屋さんが2件ありますが,私は何も買わず,持って上がった甘い菓子パンと水をいただきながら休憩しました.
 結局出発してから50分かかりました.
飛ばしたつもりはありませんでしたが,標準時間よりは早く到着できました.

 トンボに時折集られながら?汗びっしょりで,持ってきた扇子で扇ぎっぱなしでした.
 肝心の眺望ですが,やっぱり雲が出てきており,残念ながら富士山を見ることはできませんでした.
 休んでいると,別ルートから登ってこられた方がやってきて山頂がにぎやかになってきました.
 30分ほど休んで下山しましたが,やはり下りはきつかったです.
 山は下りのほうがきつい,という言葉通り,足に負担がかかります.しかも階段なので,どうしても階段のピッチに合わせないわけには行かず,いっそう足に負担がかかります.
芦ノ湖方面望む
帰りは行きと同じ50分かけて戻ってきました.
 途中,他の登山者と一緒になったのですが,68歳といわれる方は私を追い越して行き,元気一杯でした.
 きっと鍛え方が違うのでしょうね.
 最後の緩やかな道のおかげで息は整っていましたので車に戻ってきて荷物を降ろし,すぐに出発しました.
 足柄峠にある足柄城址に立ち寄るためです.
こちらもどうぞ)
 
 足柄城址は山城で,かつては要所だったようですが,今は訪れる方もまばらのようで,くるぶしまでの草が生えていました.
金時山にかかる雲で富士山は見えず
景色はよいのですが,残念ながら富士山は雲に隠れており見ることができませんでした.
 全体を見ようと歩いていたのですが,二の郭まで行ったところでスズメバチが現れ,警告してきたのであわてて退散しました.
 ここまでの山道が結構厳しいのですが,冬,雪が降っていなければ景色はとてもよさそうです.
 このあと,汗だくになった体をさっぱりさせるべく,小山町側におりて,町営温泉につかり,ちょっとした登山は終了しました.
 
 短い時間でしたが,自然に触れることでリフレッシュしました.
 また時期を変えて登ってみたいと思いました.
足柄城址一の郭から富士山は…残念

開始直後にお邪魔




 




 



 

























2015年7月12日日曜日

江ノ島神輿海上渡御 2015

風で裏返しになってます
2年前にも出かけてきた江ノ島神社の中にある八坂神社の天王祭をその場で見るべく出かけてきました.
 2年前は神輿海上渡御を片瀬東浜から見たのですが,

http://rgbvroom.blogspot.jp/2013/07/blog-post.html

 今回は江ノ島神社の祭礼から神輿海上渡御までです.
 せっかく行くのだからということで,会社に来ているカナダからのインターン生にも声をかけて,職場の有志と一緒です.
 2年前と同じ真夏のような天気の下,祭礼からということで9時20分に江ノ島に到着.
 皆さんはおみこしが目当てのようで,島に着いた時には観光客はまばらな状態でした.

 ついつい参道でいろいろやっているうちに式は始まってしまっていましたが,途中からでも十分雰囲気を楽しむことができました.
 天狗がいたのにびっくり.
 インターン生の方によると,祭礼に奏でられていた音楽が,カナダのネイティブインディアンが儀式に奏でる音楽に似ているとのこと.
 昔ながらの調子と考えると,それほど複雑なビート(?)ではないので似てきてしまうのでしょうか.
祭礼中
お囃子の太鼓が複数あったのですが,ビートが早いものがひとつだけあり,インターンの方と一緒に乗ってしまいました.

 さて,お囃子を先頭に狭い参道をおみこしが担ぎおろされてくるのですが,これぞ日本の祭り,というものを久々に見ることができて少し感動しました.
 ふと見ると,私たちのそばでカメラを構えている人の多さに気がついてこれもびっくり.

天狗を発見!
参道を下っていく御神輿の向こうに対岸の景色が見えていい感じでした.
さて,海に入るところを見なければなりませんので,急ぎ参道を下らなければならないのですが何分御神輿が道をふさいでいますので,なかなか進まずひやひやしました.
 途中からわき道に入り,先回りして海岸へ.
 ここで気がついたことがありました.
 下では下帯姿の男性が多数待っており,
神社から担ぎ下ろしてきた人と,海に入る担ぎ手はまったく別のようです.
 
担出し
成人式との時と違って,背中一杯に刺青をしている人はいらっしゃいませんでしたので,なにか自主規制のようなものがあるのでしょうか.
 さて,海沿いに行くとすでに場所取りの人が鈴なりでびっくり.
 2列目からの観覧(?)でしたが十分見ることができました.
 この日は台風の影響で波が高い様で,波でバランスを崩すようなことも最初のうち見られました.
狭い曲がり角を曲がる御神輿
波音のためか掛け声がうまく伝わらないのか,神輿を揺らしたときのタイミングが合わず,担ぎ棒が折れるのではないかと心配になるぐらい撓っていました.

 天王祭そのものはこのあと,御神輿が海から上がり,竜口寺を経て腰越の小動神社までいき,また八坂神社まで帰ってくるのですが,今回はこれまでとし,江ノ島を後にしました.
 来年はまた別の場所で見たいです.



強い波でちょっとよろける

2015年7月11日土曜日

制御できないものを使うアート

美術館前にて
別の用事で桜木町へいくことがありましたので,本日より開催されている,横浜美術館の企画展に行ってきました.

蔡國強展:帰去来|横浜美術館

 もちろん,横浜美術館協力会に参加しているので,無料です.

 展示されている作品数は少ないのですが,今回横浜美術館にて製作された大判の作品もあり,それなりに見ごたえがある展覧会でした.

 私のお勧めは,ホールに展示されている,行けば見ることができる,「夜桜」,そして,オオカミのぬいぐるみ(?)で作られている「壁撞き」です.
 夜桜は超大判の作品です.
作品の大きさがわかります
作品の前に立つと,その大きさに圧倒されます.
 退いて見て,水墨画のような桜の絵の繊細さに打たれ,近くに寄って見て,その火薬で焼き付けられた跡に驚く,そんな作品です.
 会場内で上映されているビデオ作品にて,御本人が御自身の作品を,「制御できない,偶然性を使ったアートだ」なる旨の発言をされていますが,十分計算された作品に見えます,そして細部に偶然性が宿っている,そんな風に感じました.
 この作品は撮影が許可されているのですが,カメラのファインダー越しに映った桜の繊細さにどきりとしました.

 壁撞きですが,99体のぬいぐるみ(とはいってもとてもよくできている)のオオカミがガラスの壁に向かって突進しているさまを作った作品です.
 まず,99体のオオカミに圧倒.
 なぜガラスの壁なのか,どうして壁に突進しているのか,オオカミを使ったのはどうしてなのか,
それらが解説を読んですべてわかりました.
 意味もさておき,そのダイナミックな作品に圧倒されます.
 99対のオオカミはひとつとして同じものはなく,それぞれが生き生きとした動きを見せます.
 もっとも伸びているもの,壁にぶつかって一番「ムギュ」となっているもの,なぜか私と目が合うものがいました.
 かがんだり,目の高さにいるもののそばに行ったりして,自分も壁に体当たりするオオカミの一頭になったつもりで作品を鑑賞するのも面白いと思います.
 さすがに,四つんばいまでにはなりませんでしたが,屈んでガラスの壁のほうを見ると,多数の仲間と共に,変えるのが難しい「壁」に向かっていく仲間意識のようなものを感じました.
 オオカミさんはオスメスまで作りこんであるのですが,それぞれ何体も顔を覗き込んでみましたが,性別と表情の差は見られませんでした.
 作者に会ったら,オスメスの比率に何か意味はあるのか聞いてみたいところです.

 上映時間が短いので,2本のビデオ作品もしっかり鑑賞することをお勧めします.
 蔡國強:帰去来では,作者が生きている意味について話す件があるのですが,なぜか感動してしまいました.

 作品数が少ないので,ささっと見終えることができますが,不思議と心に残るものがありますので,作品一つ一つをじっくりと鑑賞することをお勧めします.
 
 なお,コレクション展に,この展覧会名である,「帰去来」の大本になった陶淵明の詩に基づいた彫刻も展示されていますので,こちらもあわせて.
 帰去来ー陶淵明

2015年7月4日土曜日

港区散歩

出雲大社東京分祠
国立新美術館でマグリット展の2回目を見た後に港区内を散歩して来ました.
 まずは,近くの出雲大社東京分祠へ.
 都心にあるということで,ネット上で「ビルの上にある」と調査済みでしたが,現地へ行ってなるほど,と思いました.
 ちょうど結婚式が行なわれており,貴重な状況に遭遇することができ幸運でした.
 この出雲大社東京分祠ですが,出雲大社まで出かけなくても同じ御利益があるとのことで,その御利益「縁結び」を求めてか,女性の参詣者ばかりでした.
 さて,前回平塚に出かけたときに御朱印帳を忘れてくるという失態をしてしまいましたが,この日はちゃんと持参しており,めでたく御朱印をいただくことができました.

 ところで,出雲大社様では,2礼4拍手1礼という拝礼方法で,通常の2拍手より多く,危うく婚礼儀式中に恥をかくところでした.
 ところで,寺社本庁の該当ページには,ちゃんと,「二拝二柏手を基本としていますが、神社によっては特殊な拝礼方法を行ってるところもあります」とありました.
 勉強になりますね.

麻布山善福寺
さて,参拝の後は港区のサイクルシェア(NTTDocomoのサービスなので,他のベイバイクなどと同じシステム)で,六本木ヒルズにて自転車を借り出し,麻布にある,麻布山善福寺へ.
 この善福寺は,初代アメリカ公使館であったという歴史もある珍しいお寺さんです.
 福沢諭吉さんのお墓もあるのですが,お葬式がおこなわれていたこともあり,今回お参りは遠慮しました.
 こちらには今も涌き出ている「柳の井戸」や,天然記念物の「さかさ銀杏」があります.
 梅雨の晴れ間で暑い日でしたが,御商売をされていると思われる方がお参りしてお帰りになったりしているなど,都心なのにとても静かな貴重な空間でした.
 敷地内の柳の井戸からはきれいな水が涌き出ていたのですが,なんと,シオカラトンボが!
私がしつこくカメラを構えていると,たまらず(?)飛び立ちましたが,すぐに戻ってきたので,この泉が生活圏のようです.
 こんなところでトンボに会うという幸運をかみしめて善福寺を後にしました.
 ここからは自転車で品川へ向かいます.
 港区はアップダウンが多く,道を選ばないと品川まで複数回坂を上がらなければなりません.
 昔自転車で旅行をしていたころ,南へ向かうのに1号線を使っていたため多少の地理観があると思っていたのですが…
 国道に沿うまたは東西の移動が主で,南北の移動をしておらず,効率的な道を選べていないことが途中で発覚…
 結局品川まで本来ひとつも坂を上がる必要がないところを1回上がることになってしまいました.
 このときばかりは,パワーアシスト付きの自転車でよかった,と思いました.
 さて,当初の意図から外れたコースとはなったものの,無事に品川駅港南口へ到着.
 炎天下で予定外の運動をしたためか,すこしふらふらしつつ,港区を後にしました.
 六本木周辺には六本木ヒルズ以外にサイクルポートがありませんが,品川から乗り出して周辺をまわって見てはいかがでしょうか.
 ちなみに,港区のコミュニティバスもあります.
  くわしくはこちらへ.港区観光協会



 
品川駅港南口

2回目のマグリット展

乃木坂駅へ移動中
すでに一度マグリット展は鑑賞済みなのですが,無性にある絵の前に立ちたい願望が止めらなくなり,最終日1日前の6月28日に出かけてきました.
 前の日のサイト情報で,ただ今非常に混雑というお知らせが出ていたので朝一番に並んで入場,絵を独り占めすべく六本木へ向かいました.
 …と思ったら案の定早く到着しすぎ,門の前で待とうと思ったら!
 すでに数人並んでお待ちの上,日陰がない!
 ということで,屋内で待てる乃木坂駅へ移動しました.
こちらは,9時30分に開門するので,チケットをコンビニで購入済みの私はそのまま会場入り口へ.
すでに12名並んでいましたが,まあ大丈夫なレベル,ということで開場をそのまま待ちました.
 最終的には100名以上並んで待っていたので早めに行って待っていて正解でした.
 10時ほんの少し前に開場し,他の絵に目もくれずお目当ての絵の前へ.
 あまりに急に人がやってきたので,係りの方も少し戸惑い気味でした.
 さて,その絵とは,「自由の入り口で」.
 縦2388mm横1854mmの大作です.
 これの横の小型バージョンを見たことがあったのですが,これはカタログによると,部屋の壁用に請われて縦の大判に描いたものだそうです.

 なぜか夢にまで見てしまったこの絵.
 昔はそんなに好きな絵ではなかったのですが,とても気にかかる絵になっていました.
 この絵の8面に描かれているのはこれまでのマグリットの絵でモチーフとされることの多いもの.
その前に大砲があり,まるで破壊せんとしているようにも見えます.
 この絵には,マグリットの「今までの絵から新しい表現へ向かいたい,変えてみたい」という願望がこめられているように感じました.
 (事実この後絵からは他の表現が出てきてます)

自由の入り口で
今の現状を打破したい,そんな感じ取った感情に私の今の状態を重ねて,「気になる絵」になったようです.
 
 誰もまだやってこない美術館で約10分ほど絵の前に立ち,ぼんやり上のようなことを考えていました.
 人がやってきたので,また別の絵,「ガラスの鍵」へ移動し,絵の前にある椅子に座ってじっくりと堪能しました.
 訪問2回目の私はその後,あちこち見たいものを見たい順にうろうろして楽しみました.
 前回は1995年,今回は2015年.
 次回また20年後にこれらの絵に会えることを祈って,会場をあとにしました.

 今回の滞在時間は1時間30分ほどでしたが,退場前には絵の前に3重の人垣ができている状態で,人気のほどがうかがえました.
 巡回先の京都ではどうなんでしょうか.

 20年待たずに,ベルギーに見に行ってしまうのもいいのかもしれません.