2015年11月1日日曜日

楷書・行書・草書

三門
北鎌倉は円覚寺で行なわれている,宝物の風入にて宝物を見てきました.
 いつものように徒歩で北鎌倉へ.
 土曜に比べると日が差しているので暖かい日でした.
サラヴォーンの歌声を聴きながら20分ほどで到着.
 予想よりは人が居ませんでした.
 でも,やはりお好きな方が居るもので,会場の方丈にはそこそこ人がいらっしゃいました.
 掛け軸に貼ってある古文書ですが,そこそこ読めてしまうことが判明.
 少なくとも,最初と最後の数行は何とか読めます.
 これは,遥か昔の高校時代に草・行書を習ったおかげでしょうか.
 公式な文書で草書を使われてしまっては,解読が難しいだろうに,と思ったり.
 無学祖元の書いた書状の中ほど1行だけが後半曲がってしまっていたり,と要らぬところにばかり目が行き,別の楽しみ方をさせていただきました.

 と,えらそうなことを言っておりますが,私は高校時代に,件の先生に,
「生まれる時代を間違えている」(意味:草・行書に限ればとてもよい字,楷書は見られたものではない)というお言葉をいただいたこともあり,悪筆は折り紙付き.
 なんといっても,ワープロを使うようになって一番喜んだクチですので,人の書いた字について何か言うなど,全く持ってけしからん輩なのですが.

 掛け軸にかかれた涅槃図や,そのほかの絵も,どれもさすがに「宝物」,すばらしいものばかりで,これが昔から大事に保管していただいていることに感謝です.
神奈川県では唯一の国宝建造物,舎利殿
小書院(第3会場)にある,177番,の虎の絵の前で,ハテ,どこかで,と思ったら,それもそのはず,円山応挙のものでした.
 どおりで,かわいい(?)虎のはずです.
 虎というよりはネコです.終盤で見過ごしがちですが,応挙の実物を見ることができるので,応挙ファン,ネコファンは必見です.
 
 ところで,風入だけあって,保護がないため,「つば」がかかりはしないかとヒヤヒヤしました.
皆さん,結構宝物の前でおしゃべりされていましたが,私はいただいた目録で鼻と口を隠しながら鑑賞させていただきました.

 杮葺きの国宝舎利殿も見ることができ,とても感激しました.
 関東大震災で崩れたものを良くぞ修復したものです.
 普段は入れないところですので,背後のがけとやぐらが見えました.
 
 僅かに紅葉がありましたが,盛りまでは後1ヶ月ぐらいはかかるはずですのでまた,そのころに訪れたいと思います.


方丈裏の心字池に映るカエデ


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