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2016年6月26日日曜日

メアリー・カサット展にて

 2016年6月25日(土)から横浜美術館にて開催されているメアリー・カサット展に行ってきました.

 初日の昨日は完全休養としていたのでいつもとは違って2日目に最初の訪問です.

 10時少し過ぎて到着したので,開館待ちの方がちょうど全員建物の中に入ったところでした.
 本年度も横浜美術館協力会の会員であるおかげで,会員証提示で入場できます.
ということで,20人近く並ばれているチケット購入の列をすっ飛ばして入場させていただきました.(スミマセン)

 印象派が好きな方が多いという日本人に漏れるどころか完全にその中の人なので,画集が少なく,絵のやわらかいカサットをじっくり見ることができる,というのは,はずすことのできない機会なのです.

 女性らしくやわらかいタッチ,そしてやさしいまなざしの絵が多く,機会があれば見に行かれることを強くお勧めします.
 母子像はほのぼのしてしまいます.
 油彩もすばらしいのですが,晩年のパステルもとてもすばらしいです.
 人物の表情は緻密に,そして衣服などは大胆に省略されています.
 しかしそれでも主題はきっちりと表現されています.
 絵心のない私にとっては信じられない,の一言です.

 他の女性印象派画家の絵や,関係の深かったドガの絵もあり,こちらもお勧
めです.
 私個人としては,ベルト・モリゾの絵もあり正に2度おいしい?展覧会です. 
 これから各メディアで紹介されると混雑しそうですので,行かれるのでしたら早めか平日がお勧めです.
 また,チケットショップで前売りを購入するなど少しでもお安く,楽に入場できるよう工夫されたほうが良いと思います.
 
 そんな中,話題になっている初来日の絵ではなく,私はとある絵の前で釘付けになりました.
 理由はわかりませんが,その絵を見ていたら涙が出てきて止まりませんでした.
 落ち着いて一度通り過ぎ,ソファに座って遠くから眺めていても何かが私の中で揺り動かされるのでした.

 昨年,横浜美術館で行われた企画展示,蔡國強展:帰去来で,ビデオ作品を見たときも同じような経験をしました.
何かくれそうなおじさんに移動した雀
この企画展は何度も見に行きましたが,私の反応が変わる事はなく,結局理由はわからずじまいでした.
 その理由を見つけるためにも,この企画展に何度も行くことになりそうです.

 今年から会員証提示で半券をも
らえる(券を買っていないので本来半券がない)ので,それを頂き,昼食はタイアップ企画を利用させていただきました.

 ところで,横浜美術館周辺ではベンチに座って何かを食べ始めると雀が寄ってきます.
巡回しに来た鳩
そのうちいなくなりますが,次に鳩が寄ってきます.
 どちらも鎌倉の鳶のように攻撃(?)してくる事はなく,様子を見ているだけですが,誰か餌付けをしたのでしょうね.
 美術館のベンチ,屋根もあって日光も雨も防いでくれますのでお勧めです.
 
 
 

 

2015年9月13日日曜日

仏教美術について学んでみる

 9/12に会員となっている,横浜美術館協力会主催の講演会,
で,購入したのがこの本
日本仏教美術の源流-法隆寺金堂と敦煌石窟の壁画-
を聴講してきました.
 仏教美術については知らないことが多く,そもそも仏様はお釈迦様だけしか知らない私にはとても勉強になりました.
 倫理学では,「教祖」であるガウタマシッタールタのことしか勉強しませんので….

 それにしても,いくら唐の時代で同じとはいえ,法隆寺金堂と中国の敦煌で同じ様式の絵が描かれているとは,もちろん時間差は10年単位であったのだろうけど,日本と中国は文化でつながっていたことを考えると,感慨深いものでした.
 仏様が印を結んでいたり,座り方の差で見分けられる事をはじめて知り,仏像マニアとまではいかなくても,少し興味が出てきました.

 それにしても,かつて,古文・漢文が好きだったことを思い出し,いまだにこの「理系文系ミックス体制」は変わらないのだなぁ,とふと考えたのでした.
 無駄に「脳」力消費しているのかもですね!
 

2015年7月26日日曜日

芸術への欲求

 金時山の登山で魂を洗濯し,温泉で体を洗濯(?)したあとは,魂に栄養を,ということで,山を超えて箱根外輪山の中に入り,ポーラ美術館で開催されているセザンヌ展に立ち寄りました.

金時神社のマサカリ
…じつはその前に,金時山の外輪山内の麓にある,金時神社にも立ち寄ったのですが,なんと誰もいらっしゃらなく,社殿内をガラス越しに覗くと何もない状態….
WEB上では金時神社の御朱印情報があったので,まさかこんな状態とは思いませんでした.
 気を取り直して,参詣を行い目的地のポーラ美術館へ.
 ポーラ美術館は森の中にある,とてもきれいな建物です.
 印象派の絵画を多数所蔵していることで有名なので一度は訪れてみたいと思っていたのですが,いかんせん観光地の中にある場所ですので,なかなか足が向きませんでした.
 今回,金時山に登ることですぐ近くまで来ましたので,訪れることができました.

やっとこれました!
正直私はセザンヌという画家に対しては有名な静物画を書いた人,ルノアールと親しかった,というぐらいの知識しかなかったため,実質じっと見ることは初めてでした.
 同時代の画家と交流があり,お互いに影響を与え合いながら画風を確立していったのは理解できますが,一度画壇から遠ざかって再び戻ってきてから人気が出たのはわかりますが,「近代画家の父」と呼ばれるようになった理由はよくわかりませんでした.
 熱狂的な愛好家でも会ったピカソが言った,というのはわかりましたが.
美しい建物(の入り口)

 美術館所蔵のルノアールやモネの絵も見てシアワセな気分で美術館を後にしました.
もう少し行きやすいといいのですが,それはあの場所であの建物で,という制約があるので仕方ないのですが.
 ちなみに,横浜美術館協力会の会員証で他よりも高い割引率にて入場することができました.
卑しい話ですが,やっぱり十分元は取れるものだ,と再確認しました.


 
 

2015年7月11日土曜日

制御できないものを使うアート

美術館前にて
別の用事で桜木町へいくことがありましたので,本日より開催されている,横浜美術館の企画展に行ってきました.

蔡國強展:帰去来|横浜美術館

 もちろん,横浜美術館協力会に参加しているので,無料です.

 展示されている作品数は少ないのですが,今回横浜美術館にて製作された大判の作品もあり,それなりに見ごたえがある展覧会でした.

 私のお勧めは,ホールに展示されている,行けば見ることができる,「夜桜」,そして,オオカミのぬいぐるみ(?)で作られている「壁撞き」です.
 夜桜は超大判の作品です.
作品の大きさがわかります
作品の前に立つと,その大きさに圧倒されます.
 退いて見て,水墨画のような桜の絵の繊細さに打たれ,近くに寄って見て,その火薬で焼き付けられた跡に驚く,そんな作品です.
 会場内で上映されているビデオ作品にて,御本人が御自身の作品を,「制御できない,偶然性を使ったアートだ」なる旨の発言をされていますが,十分計算された作品に見えます,そして細部に偶然性が宿っている,そんな風に感じました.
 この作品は撮影が許可されているのですが,カメラのファインダー越しに映った桜の繊細さにどきりとしました.

 壁撞きですが,99体のぬいぐるみ(とはいってもとてもよくできている)のオオカミがガラスの壁に向かって突進しているさまを作った作品です.
 まず,99体のオオカミに圧倒.
 なぜガラスの壁なのか,どうして壁に突進しているのか,オオカミを使ったのはどうしてなのか,
それらが解説を読んですべてわかりました.
 意味もさておき,そのダイナミックな作品に圧倒されます.
 99対のオオカミはひとつとして同じものはなく,それぞれが生き生きとした動きを見せます.
 もっとも伸びているもの,壁にぶつかって一番「ムギュ」となっているもの,なぜか私と目が合うものがいました.
 かがんだり,目の高さにいるもののそばに行ったりして,自分も壁に体当たりするオオカミの一頭になったつもりで作品を鑑賞するのも面白いと思います.
 さすがに,四つんばいまでにはなりませんでしたが,屈んでガラスの壁のほうを見ると,多数の仲間と共に,変えるのが難しい「壁」に向かっていく仲間意識のようなものを感じました.
 オオカミさんはオスメスまで作りこんであるのですが,それぞれ何体も顔を覗き込んでみましたが,性別と表情の差は見られませんでした.
 作者に会ったら,オスメスの比率に何か意味はあるのか聞いてみたいところです.

 上映時間が短いので,2本のビデオ作品もしっかり鑑賞することをお勧めします.
 蔡國強:帰去来では,作者が生きている意味について話す件があるのですが,なぜか感動してしまいました.

 作品数が少ないので,ささっと見終えることができますが,不思議と心に残るものがありますので,作品一つ一つをじっくりと鑑賞することをお勧めします.
 
 なお,コレクション展に,この展覧会名である,「帰去来」の大本になった陶淵明の詩に基づいた彫刻も展示されていますので,こちらもあわせて.
 帰去来ー陶淵明

2015年5月31日日曜日

参加してみた-2

 本日で会期終了してしまいましたが,横浜美術館で,石田尚志さん,の「渦まく光」展が行なわれていました.
 5/13に閉館後の美術館にて,学芸員の方の解説付きで展覧会をゆっくり見られる「夜の美術館でアートクルーズ」に参加してみました.

 そもそも,水曜日という曜日は製造業ではよくある「定時退勤日」なのですが,私にとっては大抵「定時に退勤できない(いつものように)日」ですので,参加するという強い意思で定時を迎えたのですが…
 何もなければ30分は余裕を持って到着するはずが,開始10分前に滑り込み.
 私の後に来た人は1人だけでした.

 この企画展を企画した学芸員の方からいろいろ説明を受けながら誰もいない夜の美術館で作品を鑑賞するというのは,通常ありえない状況ですので,作品以外にも注意が行ってしまいます.
 しかし,展示されている解説を読んでもわからない背景をその作品の前で教えていただけるのはとてもよい経験でした.
 
 30名でぞろぞろ回るので,なんとなく一体感が生まれ,学芸員の方も徐々にトークが盛り上がってきていました.

 何でも,このような会だと話が盛り上がって(?)時間が押してしまうため,一緒に回っているほかの方がタイムキーパーをしているのだとか.
 ところで,なんとなく一体感がでた一同ですが,私のように「素直に(子供のように?)」楽しんでいるのはほぼ半数でした.
 いい年した中年のオッサンが子供のように楽しんでいるのもどうかとお思いでしょうが,私は「楽しいと思ったことはとことん楽しむ」のが信条のため,人目など気にしません.
 おかげさまで十分楽しませていただきました.
 ちなみに,私の鑑賞態度からか,学芸員さんに「以前見にこられてますよね?」と図星を指されてしまいました.(この日が2回目でした)
 帰りに「割引」の誘い文句に負けて図録まで購入してしまいました.

 帰って読んでみると説明していただいたことが書いてあったのですが,やっぱり作品の前で聞いて,その場で改めて鑑賞するのには換えがたいと思いましたので,次回もこのような機会に参加してみたいと思いました.

 会期は終わってしまいましたが,どこかで見る機会があれば,ぜひ石田さんの作品を鑑賞してみてください.
http://yokohama.art.museum/special/2014/ishidatakashi/