2015年4月30日木曜日

マグリット展に行ってきました

 超現実主義(シュルレアリスム)が好きなわたしですが,中でも最も好きなマグリット展が国立新美術館で開かれているので,六本木アートナイトで開館時間が延長しているのを狙っていってきました.

欲しい…

 マグリット展


 前回もここでマグリット展があったのですが,小規模すぎて欲求不満がたまることになりましたが,今回は大規模な回顧展ということで,ゆっくりのんびり見ることを狙って開館時間の長くなるアートナイトを狙っていったのですが,結果からいうと絵の前に行列ができて思うように鑑賞出来ないというほどではないですが,混んでいたということになります.
 マグリットは日本では人気のようですね.
 とにかく,たくさん見たことのあるもの無いものひっくるめてたくさんの絵を見たいという欲求を満たすべく乗り込んだのでした.
 
 会場はマグリットの絵の変遷を時代ごとに5つに分けて展示してあります.
 Ⅰ初期作品
いつものように,最初は皆さん熱心に解説を読まれるため,少々渋滞….
 ここでは見たこの無かった「心臓の代わりに薔薇を持つ女」がよかったです.昔父親の持っていたムード音楽のレコードジャケットがこんな感じのタッチの絵だったような….
Ⅱシュルレアリスム
 おなじみの作品がたくさんあります.
 うれしかったのは,「恋人たち」のバージョン違いが並べてかけられていたこと.
 しかし,どちらも顔に布がかけられているので不安感や想像力を掻き立てられること請け合い.
 そのほか巨人の時代,新聞を読む男の実物が見られるのがGood.
 見たことの無いものとしては,
 「呪い」
 青空に雲が漂う美しい絵.しかし,題は「のろい」.イメージの裏切りを画面に単語が無いバージョンで行っているもの
 「恋人たちの散歩道」
 夜の町の空に青空が書かれている大小2枚の額縁つきの絵が描かれている.
 辺りは夜でも散歩している恋人たちには空は青空に見えるのだろうな,とほほえましさを感じる絵


 図録にはある,軽業師の休息は,展示がありませんでした.
こちらのように結構図録にはあっても展示が都合で行われなかったものが結構ありますので,図録だけ手に入れた方はご参考までに.


 Ⅲ最初の達成
 風景画が風景の前においてあるシリーズがあり,中でも「人間の条件」の実物を見ることができてうれしい限り.
 ここにはあからさまにエロティックな絵があるコーナーがありますが,中でも,女性の体の一部分の絵を並べて前身を思い起こさせる「永遠の明証」の実物があり,つくづくすごいことを考える人だと思いました.
 このセクションにはそれこそ有名な
「透視」「陵辱」「アルンハイムの地所」などがあります.
 驚いたのは,マグリットが依頼肖像画を描いていたということ.
肖像画ですがチャンと超現実してます.
「哲学者のランプ」は水彩画だったとは知りませんでした.
実物を見て,マグリットの絵の巧みさに改めて気がつきました.
「自由の入り口で」はこんな大判であるとは知りませんでした.


…さて,だらだらいくらでも書けてしまうので,このあたりにしますが,実物を見る機会はめったにないので,絵のタッチや額装も確認するのもオツです.
マグリットの絵の額はみんな簡素(シンプル)なものばかりですのでご確認あれ.

 マグリットを知っている人も,知らない人も楽しめるマグリット展,確かなことは,すべてをゆっくり見るにはかなりの時間がかかるということです.
会期末になって混んでしまうとさらにひどいことになりかねません.
また,展覧会によくある,いすが少なく,座って休む,ボーっと作品を鑑賞する,ということができません.
マグリットが撮影したというとてもシュールな映像も展示されているので,いずれにしても朝早く行って一日かけてみてくるのがいいかもしれません.
(再入場はできませんが)
 また,絵画保護のためということで,室温が低く設定されていますので,お気をつけください.
 
 私は買いませんでしたが,魚の部分が上下逆な人魚,赤いモデルのフィギュアが売っていました.(人気らしいです)
 私は,図録と,50X70の恋人たちのポスターを購入して意気揚々と会場を後にしました.
 できればもう一回ゆっくりと見たいですね. 


 ところで,大きな書店では図録を扱っていることを知り,衝撃を受けました.
重い図録を持って帰ってこなくてもよかったのです….
 これはショック,皆さんお気をつけて.
ブリマーさんの自信作ペールエール

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